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インタビュー

インタビュー記事No.1(ディーエスピー株式会社 代表取締役 都丸 中さん)

今回はインタビュー記事によるメンバー紹介です。
2023年4月から練馬支部の支部長に就任されたディーエスピー株式会社 都丸 中(とまる あたる)さん、都丸さんの今につながる道のりを組織広報委員がインタビューでお聞きしました。


会社名:ディーエスピー株式会社
会員名:代表取締役 都丸 中さん
事業内容:総合物流業、情報サービス業

誰が見ていなくても自分が見ている!
愚直に実直に、他人(ひと)を思う気持ちを大切に!

 今年度から東京中小企業家同友会練馬支部支部長に就任したディーエスピー株式会社(以下DSP)社長の都丸中さん。DSPは埼玉県志木市で2002年に設立、現在23期を迎えた物流企業で、都丸さんは創業者である。
 都丸さんの創業に至るまでの道は舗装された道ではなかった。その道は都丸氏というブルドーザーが切り開いていった道である。このブルドーザーのエネルギーは何だろうか?と探っていった。


 都丸さんは高校を中退し、喫茶店の厨房、警備員、バーテンダー、酒屋の配達…とありとあらゆるアルバイトをしながらフリーターを謳歌していたと語る。22歳の時、友人から「そろそろ定職に就いたらどうか」と小規模の梱包運輸会社を紹介された。それが現業の原点だ。しかし2年経たずにバブル崩壊の影響もあり退職を余儀なくされる。就職活動で10社程の会社に履歴書を送ったがすべて書類選考で断られた。「そりゃそうですよね。親の敷いたレールを走りたくないと反発して高校を中退しちゃったんだから」と苦笑。
 悔しさをバネに、トラック運送をしていた経験から50社に飛び込み営業をした。名刺も持たず、あるのは若さとやる気のみ。何度も行くうちにある会社の取締役から「変な奴に会ってみたい」と。会うと「君面白いね。こんな仕事があるけどやるか」と言われ、慌てて商用車を買った。『勢い』が人の心を動かした。「白ナンバーの潜りですよ。今なら許されませんね。時代が時代でした。人を可愛がる風土がありました」と都丸さんは語る。個人事業の運送業がスタートしたのだ。


 配送の途中で営業をかけた大きな配送センターから大きな仕事が取れたりと、仕事がどんどん増えて調子に乗った。倉庫を借り人も雇って仕事は順調かと思ったが、6年後30歳の時に資金繰りはギリギリまで追い込まれた。原因は大きな会社から仕事を取った事で、閑散期は大赤字になり、サラ金、闇金から借り入れてしまったのだ。最終手段で父親に泣きついたが、父親からは断腸の思いであっただろうが「親子でもお金については他人だ。自分で何とかしろ」と言われた。「悔しかったですよ。でもお金の厳しさを教えてくれて今は感謝しています」と。悔しさをバネに昼は宅配業、夜はコンビニ配送でと、睡眠時間2時間の生活を2年間続けた。その中で知人から夜の冷凍食品配送の仕事を紹介され、この仕事の単価は高かったおかげで借金を完済できた。そしてある程度蓄えた資金を元に32歳の時に晴れて法人化した。苦しかった当時のご縁は今でも恩返しをしながら大切に守っている。都丸さんの信条は「誰も見ていなくても自分が見ている」。約束は絶対守り心を込めて仕事すると、愚直に誠実に仕事をこなしていった結果である。父親のDNAだと言った。「父は筋の通らない事を嫌い、他人に迷惑を掛けてはいけないと地域を思う仕事をしていた人でした」と、この愚直な誠実さが、現在のDSPの行動指針に生きている。その行動指針には「誠実・創意・挑戦・こだわり・実践主義」とある。


 2002年に法人化し、運送業に加え、流通加工業、情報サービス業と事業の拡大を図っていった。目の前の売上に必死だった。ダイレクトメールの仕事でパートも雇い場内仕事も始まった。しかし、2005年の郵政民政化法案の影響、下請法も無いその時代、理不尽な遡っての値下げ要求も呑まねばならず、悔しい思いをした。運送にはやんちゃな子もいて警察に呼ばれる事もあった。営業も現場も独りで必死に頑張った。しかし、いつしか初心を見失っていた。
「丁寧な配送、荷扱いも運転も接客も丁寧で、運送業界のイメージを変えよう」という思いで、ディー・エス・プロポートという社名の有限会社から始まった会社である。その後ディーエスピー株式会社となった。DSPは、Direct Service & Professional Support Companyから来ている。
「俺が俺が」が出てしまった。「俺の為」「規模だ」「昔のあいつを、あの会社を見返してやる」とどんどん突き進んでいくが、誰も付いて来ない。そう気がついた。2013年頃から、売上はどんどん上がるが利益が出ない。社員は疲弊していった。この時に中小企業家同友会に出合った。そこで少しずつ価値観が変わった。
 2017年「僕がいけなかった。本当はこんな会社にしたい」と改革を始めた。「なんかそれっていいですね。やりましょうよ」と最初はたった3人の社員が理解を示してくれた。都丸さんは、社員の顔が見える会社にしたい、会社があるのは皆のおかげ、皆で決める事を増やそうとやっていき、少しずつ会社が変わり始めた。結果として売上が2倍、利益額が10倍になった。


 会社が大きく変わるきっかけとなったのが東京中小企業家同友会に入会し、経営指針成文化セミナーを受講したことである。その中で原因は自分にある事に気づき、初心を取り戻した。社員共育研修にも社員と共に参加を続け、個々の持ち味を生かしながら経営計画や部門目標を社員が設定する等、共に輝き合うことを目指した地道な改革を続けている。「本当に少しずつ、少しずつです。厳しくも長い道のりでした。その分これからが楽しみ」と軽やかな笑顔で語った。
 社員の方々の輝く笑顔溢れたホームページにリニューアルしたのは2021年だそうだ。素敵な笑顔に出会うホームページを是非訪問していただきたい。
 
 東京同友会練馬支部長としての思いはちらから動画でご覧ください。
 (文責:練馬支部 組織広報委員会 内田 勲 桜井 道子)

公開日 : 2023-11-17

インタビュー動画No.2(ねりま若者サポートステーション 所長 大内 佳和さん)

2回目のインタビュー動画は「ねりま若者サポートステーション」の所長、大内さんです。
東京中小企業家同友会では企業だけでなく、公的機関も一緒に参加・活動しています。
「ねりま若者サポートステーション」は、企業の人材獲得や育成をお手伝いされている就労支援機関で、ここからから会員企業に仕事が決まった方もでています。
大内さんが同友会に入ったきっかけや、地域とつながる想いを語ってくれました。


 

公開日 : 2023-10-10

インタビュー動画No.1(有限会社エイセイ 代表取締役 武川 弘彰さん)

練馬支部会員をご紹介するインタビュー動画始めます!
会員の方々の人柄やお仕事、同友会での学び・活用方法、地域への想いなどをご紹介してまいります。
 
1回目は支部長も務められた有限会社エイセイの武川さんです。
温かさを感じさせるおおらかな笑顔、一方で決める時はビシッと重みのある言葉がでてくる一面もお持ちです。
練馬生まれ、練馬育ちの武川さんが地元への想いを語ってくれました。
 

公開日 : 2023-9-11

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